
この図の解説
この図は、卵巣周期・子宮内膜周期・基礎体温・ホルモン濃度を1本の時間軸(1〜28日)に重ねたものである。まず一番下のホルモン曲線に注目したい。淡い線のエストロゲン(卵胞ホルモン)は排卵の直前、14日ごろにピークを迎え、濃い線のプロゲステロン(黄体ホルモン)は排卵後の黄体期、21日ごろに大きな山をつくる。この2つの山が「ずれて」いる点が最大の見どころである。上の太い曲線が基礎体温で、卵胞期は低温期、黄体期は高温期と一段高くなる。段差ができる境目がちょうど14日の排卵にあたる。プロゲステロンは視床下部の体温調節中枢に作用して基礎体温を約0.5℃上昇させるため、プロゲステロンの山と高温期がぴったり重なる。黄体が退化して月経が始まると、プロゲステロンが減り体温は再び低温期に戻る。つまり体温の階段を上る手前が排卵で、基礎体温の変化から排卵日を推測できる。
学習の要点
- 高温期をつくるのはプロゲステロン(黄体ホルモン)であり、黄体期=分泌期=高温期がひとかたまりで対応する。
- 覚え方のコツ: 「プロゲ(黄体)で温まる、退化で冷める」。プロゲステロンが出ている間だけ体温が上がると覚える。
- 関連知識: プロゲステロンは排卵後の卵巣にできる黄体から分泌される。エストロゲンは卵胞(卵胞膜)から分泌され、排卵直前にピークとなる。
- よくある間違い: 高温期の原因をエストロゲンと取り違えやすい。エストロゲンの山は排卵直前、体温を上げるプロゲステロンの山は黄体期と、時期も役割も別物。
- 臨床応用: 低温期から高温期へ移る境目に排卵があるため、基礎体温を記録すれば排卵日を推測でき、妊娠計画や不妊治療の指標に使われる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
基礎体温の記録では、低温期から高温期に移る時期に( )が起こるため、この体温変化から( )日を推測できる。
答えを見る
答え: 排卵
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。