学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0439

理由で解く 生理学

Q0439 排泄

出典:鍼灸 第34回(2026) 問題28
問題
健康成人の尿について正しいのはどれか。
選択肢
1 1日の尿量は約300mLである
2 pHは7.4±0.05の範囲に保たれる
3 血漿と同濃度のグルコースを含む
4 血漿より高濃度の尿素を含む
解答
正解4(血漿より高濃度の尿素を含む)
解説
✗ 1. 誤り
1日の尿量は約300mLである
健康成人の1日の尿量は通常約800〜1,600mLである。300mLは乏尿の範囲に近い。1日の尿量が400〜500mL以下を乏尿、100mL以下を無尿、3,000mL以上を多尿という。尿量は発汗量や水分摂取量によって変動する。
✗ 2. 誤り
pHは7.4±0.05の範囲に保たれる
pH 7.4±0.05(7.35〜7.45)の範囲に厳密に保たれるのは血液のpHである。尿のpHは身体の状態に応じてpH 4.5〜8.0と幅広く変動し、平均は約6(弱酸性)である。腎臓は体液の過剰なH+を尿中に排泄することで体液のpHを調節しており、尿のpH変動はこの調節機構の結果である。
✗ 3. 誤り
血漿と同濃度のグルコースを含む
正常では尿中にグルコースは検出されない(尿中濃度は0)。グルコースは糸球体で濾過された後、近位尿細管で能動輸送によって100%近く再吸収されるためである。ただし、血糖値が著しく高くなると(約180mg/dL以上)、再吸収の限界を超えて尿中にグルコースが出現する(糖尿)。
✓ 4. 正しい
血漿より高濃度の尿素を含む
尿素は血漿中では約30mg/100mLであるのに対し、尿中では約2,000mg/100mLと、血漿の約67倍の濃度に濃縮されている。尿素はタンパク質代謝の最終産物であり、肝臓でアンモニアから合成される。糸球体で濾過され、一部は尿細管で再吸収されるが、最終的に血漿より高い濃度で尿中に排泄される。
ポイント
  • 尿の基本データ:1日量800〜1,600mL、pH 4.5〜8.0(平均約6)、比重1.003〜1.030、約95%が水分。
  • 覚え方のコツ:「尿=不要物質の濃縮液」。血漿に比べて尿素やクレアチニンは尿中で高濃度に濃縮される。
  • 血液のpH(7.35〜7.45)と尿のpH(4.5〜8.0)を混同しないよう注意。血液のpHは厳密に一定だが、尿のpHは大きく変動する。
  • グルコースが尿中に出ない理由:近位尿細管での能動的再吸収(100%近い)。糖尿は血糖値が再吸収能力の閾値を超えた場合に起こる。
比較表
物質 尿中濃度 血漿中濃度 尿/血漿比
グルコース 0 100 mg/100mL 0
Na+ 128 mEq/L 142 mEq/L 約0.9
尿酸 50 mg/100mL 3 mg/100mL 約17
尿素 2,000 mg/100mL 30 mg/100mL 約67
クレアチニン 100 mg/100mL 1 mg/100mL 約100
解説画像
鍼灸 第34回(2026) 問題28|健康成人の尿について正しいのはどれか。 解説図
鍼灸 第34回(2026) 問題28|健康成人の尿について正しいのはどれか。
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