学習トップ理由で解く 生理学第7章 ▸ C. 尿生成 / Q0430

理由で解く 生理学

Q0430 排泄

出典:鍼灸 第20回(2012) 問題37
問題
腎臓の集合管においてナトリウムイオンの再吸収を促進するのはどれか。
選択肢
1 アルドステロン
2 インスリン
3 グルカゴン
4 コレシストキニン
解答
正解1(アルドステロン)
解説
✓ 1. 正しい
アルドステロン
アルドステロンは副腎皮質球状層から分泌される鉱質コルチコイドであり、腎臓の集合管および遠位尿細管の主細胞に作用してNa⁺チャネル(ENaC)の発現を増加させ、Na⁺の再吸収とK⁺の分泌を促進する。その分泌はレニン-アンジオテンシン-アルドステロン系(RAAS)により調節され、血漿K⁺濃度の上昇によっても直接刺激される。体液量の減少や血圧低下時にRAASが活性化し、Na⁺と水の再吸収を増やすことで循環血液量の維持に寄与する。
✗ 2. 誤り
インスリン
インスリンは膵臓β細胞から分泌され、血糖低下作用を担うホルモンであり、集合管でのNa⁺再吸収には直接関与しない。
✗ 3. 誤り
グルカゴン
グルカゴンは膵臓α細胞から分泌され、肝臓でのグリコーゲン分解を促進して血糖を上昇させるホルモンであり、Na⁺再吸収には関与しない。
✗ 4. 誤り
コレシストキニン
コレシストキニン(CCK)は小腸I細胞から分泌され、胆嚢収縮と膵酵素分泌を促進する消化管ホルモンであり、腎でのNa⁺再吸収には関与しない。
ポイント
  • アルドステロンは集合管・遠位尿細管でNa⁺再吸収を促進する唯一の鉱質コルチコイドであり、RAAS(レニン-アンジオテンシン-アルドステロン系)の最終エフェクターである。
  • 覚え方のコツ: 「アルド(aldo)=Na⁺を"あるど"こまでも再吸収」と語呂で覚える。アルドステロンの"アル"はNa(ナトリウム)の"Na"を逆さにしたイメージで関連づける。
  • 関連知識: ADH(バソプレシン)は集合管で「水」の再吸収を促進するのに対し、アルドステロンは「Na⁺」の再吸収を促進する。両者の作用部位は同じ集合管だが、対象物質が異なる点を第8章・内分泌と合わせて整理しておくとよい。
  • よくある間違い: ADHとアルドステロンの作用を混同するケースが多い。ADH=水、アルドステロン=Na⁺と明確に区別すること。
  • 教科書では「c.尿細管の再吸収」の範囲に該当する。
比較表
ホルモン 分泌部位 作用部位 主な作用
アルドステロン 副腎皮質球状層 集合管・遠位尿細管 Na⁺再吸収↑、K⁺分泌↑
ADH(バソプレシン) 下垂体後葉 集合管 水再吸収↑
ANP 心房 集合管 Na⁺再吸収↓、利尿↑
解説画像
鍼灸 第20回(2012) 問題37|腎臓の集合管においてナトリウムイオンの再吸収を促進するのはどれか。 解説図
鍼灸 第20回(2012) 問題37|腎臓の集合管においてナトリウムイオンの再吸収を促進するのはどれか。
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