学習トップ理由で解く 生理学第2章 ▸ G. 血液循環 / Q0189

理由で解く 生理学

Q0189 循環

出典:鍼灸 第22回(2014) 問題38
問題
糸球体におけるろ過の原動力はどれか。
選択肢
1 糸球体血圧
2 ボーマン嚢内圧
3 血漿膠質浸透圧
4 ボーマン嚢内液の膠質浸透圧
解答
正解1(糸球体血圧)
解説
✓ 1. 正しい
糸球体血圧
糸球体におけるろ過の原動力は糸球体血圧(糸球体毛細血管内圧、約50mmHg)である。→この血圧が血漿を糸球体毛細血管からボーマン嚢へ押し出す力となる。→有効ろ過圧 = 糸球体血圧(約50mmHg)- ボーマン嚢内圧(約10mmHg)- 血漿膠質浸透圧(約25mmHg)= 約15mmHg となり、この差圧でろ過が駆動される。
✗ 2. 誤り
ボーマン嚢内圧
ボーマン嚢内圧(約10mmHg)はろ過を阻害する方向に作用する。→嚢内に溜まった液体の圧力が、血漿の流入を押し戻す力として働く。
✗ 3. 誤り
血漿膠質浸透圧
血漿膠質浸透圧(約25mmHg)はろ過を阻害する方向に作用する。→血漿タンパク(特にアルブミン)が作る浸透圧により、水分を血管内に引き戻す力として働く。
✗ 4. 誤り
ボーマン嚢内液の膠質浸透圧
ボーマン嚢内液の膠質浸透圧は正常ではほぼゼロである。→タンパク質は糸球体で通常ろ過されないため、嚢内液にはタンパク質がほとんど含まれない。
ポイント
  • 糸球体ろ過の原動力は糸球体血圧であり、ボーマン嚢内圧と血漿膠質浸透圧はろ過を阻害する力として働く。
  • 覚え方のコツ: 「押し出す力(糸球体血圧)vs 押し戻す力(嚢内圧+膠質浸透圧)」の差が有効ろ過圧と覚える。毛細血管における水分移動の原理と同様の考え方である。
  • 関連知識: 毛細血管での水分移動も血圧と膠質浸透圧のバランスで決まり、動脈側では濾出(血圧>膠質浸透圧)、静脈側では吸収(膠質浸透圧>血圧)が起こる。
  • よくある間違い: 血漿膠質浸透圧をろ過の「原動力」と考えてしまうこと。膠質浸透圧は水を血管内に引き戻す力であり、ろ過を「阻害」する方向に働く。
解説画像
鍼灸 第22回(2014) 問題38|糸球体におけるろ過の原動力はどれか。 解説図
鍼灸 第22回(2014) 問題38|糸球体におけるろ過の原動力はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 生理学
App Store入手