
この図の解説
この図は「拡散」と「浸透」を上下2段で対比している。上段の拡散は、オレンジの粒子(溶質)が最初は一か所に固まり、時間がたつと容器全体へ均一に散らばる様子を示す。ここで見るべきは、粒子は濃度の高い方から低い方へ動き、濃度差がなくなるまで広がるという点である。下段の浸透は、破線で描かれた半透膜を境に溶質濃度の違う液を置いた図で、動くのは粒子ではなく水分子である。水は溶質濃度の低い側から高い側へ移動し、右側の液面が上がる。半透膜は溶質を通さないため濃度差は残ったまま水の移動が止まり、このとき水の移動を止めるのに必要な外力が浸透圧である。図の右端はその外力を矢印で示す。拡散は粒子の動き、浸透は水の動き、と押さえると混同しない。体液の浸透圧はおよそ285±5mOsm/Lに保たれ、細胞はこのバランスで形と水分量を保っている。
学習の要点
- 拡散は溶質(粒子)が高濃度側から低濃度側へ広がる現象、浸透は水が溶質濃度の低い側から高い側へ半透膜を介して移動する現象。
- 覚え方のコツ: 拡散=粒子が動く/浸透=水が動く。浸透の水は「薄い方から濃い方へ助けに行く」と方向を覚える。
- 関連知識: 単純拡散では水・酸素・二酸化炭素・アルコールなどが細胞膜の脂質二重層を自由に通過する。赤血球は周囲の浸透圧により膨張・収縮し、形が変わる。
- よくある間違い: 浸透で移動するのを溶質と取り違える、あるいは水が「濃い方から薄い方へ」動くと逆に覚える誤り。
- 臨床応用: 点滴輸液の濃度設計は体液浸透圧(約285mOsm/L)を基準とし、等張・低張・高張の別で細胞への水の出入りが変わる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
体液の浸透圧はおよそ( )mOsm/Lに保たれており、細胞はこのバランスで形と水分量を保っている。空欄に入る数値を答えよ。
答えを見る
答え: 285±5
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。