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理由で解く 作業療法士

QO57A060 解剖学

出典:第57回作業療法士国家試験(2022)午前 問60
問題
右手背部の写真を図に示す。矢印が示す腱はどれか。
図
選択肢
1 短母指伸筋腱
2 長母指伸筋腱
3 母指内転筋腱
4 短母指外転筋腱
5 長母指外転筋腱
解答
正解2(長母指伸筋腱)
解説

解剖学的嗅ぎタバコ入れの尺側(後)縁を単独で構成し、Lister結節を回って手背を斜走するのが長母指伸筋腱である。

右手背の写真で、矢印は手関節付近から母指へ向かって手背を斜走する皮下の腱を指している。この位置は解剖学的嗅ぎタバコ入れ(タバチエール)の尺側(後)縁に一致する。嗅ぎタバコ入れは、橈側縁を長母指外転筋腱(APL)と短母指伸筋腱(EPB)が、尺側(後)縁を長母指伸筋腱(EPL)が単独で構成する。EPLはLister結節(橈骨背側結節)を滑車のように回り込み、そこから斜め母指方向へ走行するため手背で明瞭に見える。矢印が指すこの斜走腱は長母指伸筋腱である。母指内転筋腱・短母指外転筋腱は掌側の母指球筋で手背には現れず、選択肢として不適である。

✗ 1. 誤り
短母指伸筋腱
短母指伸筋腱(EPB):長母指外転筋腱とともに解剖学的嗅ぎタバコ入れの橈側縁を構成する。より母指基部・橈側に位置し、矢印が指す尺側寄り・母指へ斜走する背側腱とは位置が異なる
✓ 2. 正しい
長母指伸筋腱
長母指伸筋腱(EPL):Lister結節を回り込み手背を斜走して母指へ向かい、嗅ぎタバコ入れの尺側(後)縁を単独で形成する。矢印が指す手背中央やや橈側から母指方向へ斜走する腱がこれに一致する
✗ 3. 誤り
母指内転筋腱
手掌側にある母指内転筋であり、手背には腱として現れず、手背写真で矢印が指すことはない
✗ 4. 誤り
短母指外転筋腱
短母指外転筋腱(APB):母指球(掌側)の筋で手背側からは観察できず、矢印の指す背側腱ではない
✗ 5. 誤り
長母指外転筋腱
長母指外転筋腱(APL):短母指伸筋腱とともに嗅ぎタバコ入れの橈側縁を構成し、より母指基部・橈側に位置する。矢印が指す尺側寄りの腱とは位置が異なる
ポイント
  • 嗅ぎタバコ入れ尺側縁=長母指伸筋腱(EPL)
  • 橈側縁=短母指伸筋腱(EPB)+長母指外転筋腱(APL)
  • 長母指伸筋腱はLister結節を滑車に方向転換
  • 母指内転筋・短母指外転筋は母指球の掌側筋
比較表
解剖学的嗅ぎタバコ入れの境界
境界
橈側(前方)縁長母指外転筋腱・短母指伸筋腱
尺側(後方)縁長母指伸筋腱
橈骨茎状突起・舟状骨・大菱形骨
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