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理由で解く 作業療法士

QO53A057 解剖学

出典:第53回作業療法士国家試験(2018)午前 問57
問題
リンパ系について正しいのはどれか。2つ選べ。
選択肢
1 脾臓はリンパ液を濾過する。
2 胸管は右鎖骨下静脈に流入する。
3 腸管由来のリンパ液を乳糜という。
4 リンパ管には弁機構が存在しない。
5 右下肢のリンパ液は胸管に流入する。
解答
正解3(腸管由来のリンパ液を乳糜という。)、5(右下肢のリンパ液は胸管に流入する。)
解説

腸管由来の脂肪に富むリンパ液が乳糜である。右上半身以外、すなわち下半身全体と左上半身のリンパはすべて胸管に集まる。

小腸で吸収された脂肪を含む白濁したリンパ液を乳糜といい、腸リンパ本幹から乳糜槽を経て胸管へ入るので3は正しい。全身のリンパは2系統に分かれ、右上肢・右頭頸部・右胸部のリンパだけが右リンパ本幹となって右静脈角に注ぎ、それ以外の下半身全体と左上半身のリンパはすべて胸管に集まって左静脈角に注ぐ。したがって右下肢のリンパも右側ではなく胸管に流入し、5も正しい。胸管が注ぐ先は左静脈角(左内頸静脈と左鎖骨下静脈の合流部)であって右側ではないため、右鎖骨下静脈に流入するとした2は誤りである。脾臓が濾過するのはリンパ液ではなく血液で、老化した赤血球を処理する器官であり、リンパ液を濾過するのはリンパ節だから1も誤り。リンパ管は静脈と同じく内腔に逆流防止の弁を多数もち、周囲の筋の収縮とともにリンパを一方向へ送るので4も誤りである。

✗ 1. 誤り
脾臓はリンパ液を濾過する。
脾臓が濾過するのは血液で老化赤血球を処理する。リンパ液を濾過するのはリンパ節
✗ 2. 誤り
胸管は右鎖骨下静脈に流入する。
胸管が注ぐのは左静脈角。右静脈角へ注ぐのは右上半身を集める右リンパ本幹である
✓ 3. 正しい
腸管由来のリンパ液を乳糜という。
小腸で吸収した脂肪を含む白濁したリンパ液が乳糜で、乳糜槽から胸管へ入る
✗ 4. 誤り
リンパ管には弁機構が存在しない。
リンパ管は静脈と同じく逆流を防ぐ弁を多数もち、リンパを一方向へ送る
✓ 5. 正しい
右下肢のリンパ液は胸管に流入する。
右上半身以外のリンパは胸管に集まるため、右下肢のリンパも胸管に流入する
ポイント
  • 乳糜=腸管由来で脂肪を含むリンパ液
  • 胸管は右上半身以外(下半身+左上半身)を集め左静脈角へ注ぐ
  • 脾臓は血液を濾過、リンパ管には弁がある
比較表
リンパの排出系統
領域集まる本幹注ぐ先
右上半身右リンパ本幹右静脈角
下半身・左上半身胸管左静脈角
腸管(脂肪)腸リンパ本幹→乳糜槽→胸管左静脈角
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