学習トップ理由で解く 作業療法士第8章 ▸ 一般 / QO52A079

理由で解く 作業療法士

QO52A079 人間発達学

出典:第52回作業療法士国家試験(2017)午前 問79
問題
老年期における精神保健上の問題として適切なのはどれか。
選択肢
1 緘黙
2 同一性拡散
3 社会的孤立
4 空の巣症候群
5 モラトリアム
解答
正解3(社会的孤立)
解説

老年期は退職・配偶者や友人の死別・身体機能低下により社会的孤立が生じやすい。

老年期は退職による社会的役割の喪失、配偶者や友人との死別、身体機能・移動能力の低下などが重なり、対人接触が減少して社会的孤立に陥りやすい。孤立は抑うつや認知機能低下、閉じこもりの誘因となり、老年期の代表的な精神保健上の問題である。同一性拡散・モラトリアムはエリクソンのいう青年期の課題、空の巣症候群は子の独立に伴う中年期の問題、緘黙は特定の場面で話せない状態で必ずしも老年期特有ではない。したがって最も適切なのは社会的孤立である。

✗ 1. 誤り
緘黙
話せる能力があるのに特定状況で話さない状態(場面緘黙は小児など)。老年期特有の問題ではない
✗ 2. 誤り
同一性拡散
自我同一性が確立できない青年期の危機で、発達段階が異なる
✓ 3. 正しい
社会的孤立
退職・死別・機能低下で対人接触が減り、抑うつや閉じこもりを招く老年期の代表的問題
✗ 4. 誤り
空の巣症候群
子の独立後に空虚感を抱く中年期(特に母親)の問題で、老年期ではない
✗ 5. 誤り
モラトリアム
社会的責任を猶予される青年期の心理状態で、発達段階が異なる
ポイント
  • 老年期の課題=喪失体験(退職・死別・機能低下)による社会的孤立
  • 同一性拡散・モラトリアム=青年期、空の巣症候群=中年期
  • 孤立は抑うつ・認知機能低下・閉じこもりの誘因
比較表
発達段階と主な精神保健上の問題
段階代表的問題
青年期同一性拡散、モラトリアム
中年期空の巣症候群、燃え尽き
老年期社会的孤立、喪失体験、うつ
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