学習トップ理由で解く 臨床医学各論第5章 ▸ A. 原発性糸球体腎炎 / Q0384

理由で解く 臨床医学各論

Q0384 腎・泌尿器疾患

出典:あマ指 第7回(1999) 問題79
問題
ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。
選択肢
1 蛋白尿
2 高ナトリウム血症
3 浮腫
4 低蛋白血症
解答
正解2(高ナトリウム血症)
解説
✗ 1.
蛋白尿
✗ 正しい。蛋白尿はネフローゼ症候群の診断基準の必須項目である。糸球体基底膜の透過性が著しく亢進し、3.5g/日以上の大量の蛋白(主にアルブミン)が尿中に漏出する。この大量蛋白尿がネフローゼ症候群のすべての病態の出発点となる。
✓ 2. 誤り
高ナトリウム血症
ネフローゼ症候群では高ナトリウム血症ではなく、むしろ希釈性低ナトリウム血症を呈することがある。大量の蛋白尿による低アルブミン血症で有効循環血液量が減少すると、代償的に抗利尿ホルモン(ADH)が分泌され水が貯留する。この水の貯留により血中ナトリウム濃度が希釈され、低ナトリウム血症となる。
✗ 3.
浮腫
✗ 正しい。浮腫はネフローゼ症候群の最も目立つ主徴である。低アルブミン血症により血漿膠質浸透圧が低下し、血管内から組織間隙へ水分が移行する。また腎尿細管でのナトリウム・水分の再吸収亢進も加わり、全身性の高度な浮腫を呈する。重症例では胸水・腹水も伴う。
✗ 4.
低蛋白血症
✗ 正しい。低蛋白血症(低アルブミン血症)はネフローゼ症候群の中核をなす病態である。大量の蛋白尿により血清総蛋白が6.0g/dL以下、アルブミンが3.0g/dL以下に低下する。この低蛋白血症が浮腫や高脂血症などの他の症状を引き起こす根本的な原因となる。
ポイント
  • ネフローゼ症候群の四大徴候は、大量蛋白尿、低蛋白血症、浮腫、高脂血症である。高ナトリウム血症は症状に含まれず、むしろ希釈性低ナトリウム血症を呈する。
  • 電解質異常を理解する:水貯留による希釈性低Na血症、腎からのK排泄亢進による低K血症、低Ca血症(アルブミン結合Ca減少)が起こりうる。
  • 病態の連鎖を把握する:大量蛋白尿→低アルブミン血症→有効循環血液量減少→ADH分泌→水貯留→希釈性低Na血症。
  • 重要用語: ネフローゼ症候群、高ナトリウム血症なし、大量蛋白尿、低蛋白血症、浮腫 を正確に理解しておくこと。
解説画像
あマ指 第7回(1999) 問題79|ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。 解説図
あマ指 第7回(1999) 問題79|ネフローゼ症候群の症状でないのはどれか。
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