学習トップ理由で解く 理学療法士第4章 ▸ 一般 / QP60P098

理由で解く 理学療法士

QP60P098 臨床医学大要

出典:第60回理学療法士国家試験(2025)午後 問98
問題
統合失調症の陽性症状はどれか。2つ選べ。
選択肢
1 快感消失
2 会話の貧困
3 幻覚
4 注意の障害
5 妄想
解答
正解3(幻覚)、5(妄想)
解説

陽性症状は幻覚・妄想・思考の解体(妄想)など。快感消失・会話の貧困・注意障害は陰性症状/認知障害。

統合失調症の症状は、健常時にない体験が加わる陽性症状と、本来の機能が失われる陰性症状に大別される。陽性症状には幻覚(特に幻聴)、妄想、思考の解体を反映する妄想(まとまりのない会話)が含まれる。一方、快感消失(アンヘドニア)や会話の貧困(思考の貧困)は意欲・感情の減退を示す陰性症状、注意の障害は認知機能障害に位置づけられる。したがって陽性症状は「幻覚」と「妄想」の2つである。

✗ 1. 誤り
快感消失
意欲・感情の減退を示す陰性症状
✗ 2. 誤り
会話の貧困
思考内容の乏しさを示す陰性症状
✓ 3. 正しい
幻覚
実在しない知覚体験で代表的な陽性症状
✗ 4. 誤り
注意の障害
認知機能障害に分類される
✓ 5. 正しい
妄想
思考のまとまりの障害で思考解体を反映する陽性症状
本問は厚生労働省が「選択肢に不適切があるため」として採点除外とした問題です(第60回理学療法士・作業療法士国家試験 午後第98問、PT・OT共通)。原問の選択肢5「連合弛緩」は、DSM-5-TRなどでは陽性症状(まとまりのない発語)に含める一方、陽性・陰性・解体の3因子モデルでは解体症状として陽性症状から切り離す教科書もあり、「2つ選べ」に対して正答が2つ立つか1つしか立たないかで解説が割れていました。そこで演習問題として成立させるため、当方で選択肢5「連合弛緩」を「妄想」に差し替えています(設問文と他の選択肢は原問のままです)。改変後はどの分類体系でも陽性症状は幻覚と妄想の2つに定まります(選択肢4「注意の障害」は現在では認知機能障害と位置づけられ、陽性症状ではありません)。
ポイント
  • 陽性症状=幻覚・妄想・連合弛緩(思考解体)
  • 陰性症状=感情鈍麻・意欲低下・会話の貧困・快感消失
  • 注意障害は認知機能障害
比較表
統合失調症の症状分類
分類症状
陽性症状幻覚・妄想・連合弛緩・興奮
陰性症状感情鈍麻・意欲低下・会話(思考)の貧困・快感消失・自閉
認知障害注意・記憶・遂行機能の障害
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