学習トップ理由で解く 理学療法士第11章 ▸ 実地 / QP53A012

理由で解く 理学療法士

QP53A012 理学療法評価学

出典:第53回理学療法士国家試験(2018)午前 問12
問題
21歳の女性。バレーボールで着地時に足関節痛を訴えた。検査法を図に示す。この検査で調べる靱帯損傷として正しいのはどれか。
図
選択肢
1 三角靱帯損傷
2 踵腓靱帯損傷
3 前距腓靱帯損傷
4 前脛腓靱帯損傷
5 二分靱帯損傷
解答
正解3(前距腓靱帯損傷)
解説

踵を前方へ引き出す足関節前方引き出しテストは、前距腓靱帯の損傷(前方不安定性)を評価する検査である。

図は足部を検査台の端から下垂させ、一方の手で下腿遠位(脛骨)を固定し、他方の手で踵(踵骨)を包み込むように把持している。図下部の大きな矢印は前方(足尖方向)を指し、「負荷をかける方向」を示す。すなわち脛骨を固定したまま踵ごと足部を前方へ引き出す足関節前方引き出しテスト(anterior drawer test)である。この検査で前方への移動量(不安定性)の増大として評価されるのは前距腓靱帯であり、この靱帯はバレーボールの着地などで生じる足関節内反捻挫で最も損傷されやすい。したがって正答は前距腓靱帯損傷である。

✗ 1. 誤り
三角靱帯損傷
足関節内側の靱帯で外反(回内)ストレステストで評価する。図の前方引き出しでは評価しない
✗ 2. 誤り
踵腓靱帯損傷
外側靱帯だが内反(距骨傾斜)ストレステストで評価する。前方引き出しの主対象ではない
✓ 3. 正しい
前距腓靱帯損傷
踵を把持し足部を前方へ引き出す前方引き出しテストで評価する靱帯で、図の検査に一致
✗ 4. 誤り
前脛腓靱帯損傷
遠位脛腓靱帯結合の損傷でスクイーズテストや外旋ストレスで評価する
✗ 5. 誤り
二分靱帯損傷
踵立方・踵舟部の靱帯で足根中足部の損傷。前方引き出しでは評価しない
ポイント
  • 前方引き出しテスト=前距腓靱帯(ATFL)
  • 内がえし捻挫で最多損傷はATFL
  • 踵腓靱帯は内反ストレステスト(距骨傾斜)で評価
比較表
足関節靱帯損傷の徒手検査
検査評価対象
前方引き出しテスト前距腓靱帯
内反ストレステスト踵腓靱帯
外反ストレステスト三角靱帯
外旋ストレステスト前脛腓靱帯(脛腓結合)
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