
この図の解説
この図は精巣の働きが「視床下部→下垂体前葉→精巣」という上下関係で調節される流れ(①〜⑧)を示す。まず①視床下部からGnRHが出て、下垂体前葉にLHとFSHの2つを分泌させる。②LHは精巣の間細胞(ライディッヒ細胞)へ、FSHはセルトリ細胞へと、行き先が分かれる点が最大の見どころである。③ライディッヒ細胞は男性ホルモンのテストステロンを分泌し、④セルトリ細胞はABP(アンドロゲン結合蛋白)をつくる。⑤ABPがテストステロンと結合して精細管内の濃度を高く保ち、⑥精子産生が進む。図の左右にある赤い線が負のフィードバックで、⑧テストステロンはGnRHを、⑦セルトリ細胞由来のインヒビンはFSHを、それぞれ抑えて出過ぎを防ぐ。「LH=ライディッヒ=テストステロン」「FSH=セルトリ=精子」という2本の縦ラインで頭を整理したい。
学習の要点
- 精巣を刺激する下垂体前葉ホルモンは2つ。LHが間細胞(ライディッヒ細胞)に働いてテストステロンを、FSHがセルトリ細胞に働いて精子形成を支える。
- 覚え方のコツ: 「L」の付くLHは「L」ライディッヒ→テストステロン。残ったFSHはセルトリ→精子と対にする。頭文字で機械的にペアリングすると混同しない。
- 関連知識: テストステロンは精巣の間細胞(ライディッヒ細胞)から分泌される男性ホルモン。精子形成の場である精細管の内部を、ABPと結合して高テストステロン環境に保つ。
- よくある間違い: LHとFSHの標的を逆に覚えること。「FSHがテストステロン」ではない。テストステロンはLH→ライディッヒ細胞の経路。
- 臨床応用: テストステロンとインヒビンによる負のフィードバックは、性ホルモン製剤の投与時に下垂体からのLH・FSH分泌が抑えられる機序の理解につながる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
精巣の間細胞(ライディッヒ細胞)から分泌される男性ホルモンは( )である。
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答え: テストステロン
視床下部から分泌され、下垂体前葉にLHとFSHを分泌させるホルモンの略号は( )である。
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答え: GnRH
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。