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理由で解く 看護師国試

Q112A057 小児看護学

出典:第112回看護師国家試験(2023)午前 問57
問題
1歳6か月児の身体発育曲線(体重)を図に示す。異常が疑われるのはどれか。
図
選択肢
1 1
2 2
3 3
4 4
解答
正解3(3)
解説

発育曲線は「基準線のどこにいるか」ではなく「基準線と平行に同じチャンネルを追従しているか」で評価する。チャンネルを横切る(特に平坦化して下方に横断)=体重増加不良で異常を疑う。

身体発育曲線の判読では、実測値が基準線(本図は+2.05D/+1.05D/平均/-1.05D/-2.05DのSD曲線)と平行に、同じチャンネル(基準線と基準線の帯)内を保って推移していれば、上位・平均・下位のどこにいても正常な発育と評価する。逆に、実測曲線がチャンネルを横切って上方または下方に大きくずれる場合は異常を疑う。とくに体重曲線が途中で平坦化(プラトー)し基準線を下方に横断していく所見は、体重増加不良(成長の停滞)を示し、栄養障害・慢性疾患・内分泌疾患・虐待(ネグレクト)などの精査が必要となる。選択肢3は12か月頃まで増加した後に18か月までほぼ横ばいとなり、-1SDから-2SD側へチャンネルを下方に横切っているため異常が疑われる。選択肢1(上位)・4(下位)は基準線と平行に追従しているだけで、値の高低にかかわらず正常変異であり、選択肢2も平均付近を順調に増加しているため異常ではない。よって正答は3。

✗ 1. 誤り
1
上位バンド追従〈+1〜+2SD〉:出生時約4kgから4か月8.9kg、12か月11.2kg、18か月12.6kgと+1.05D〜+2.05Dのチャンネルに沿って平行に順調増加。大柄だが基準線を横切らず追従=正常変異
✗ 2. 誤り
2
出生時約3.5kg→4か月7.2kg→9か月9.3kg→18か月11kgと平均線付近を上向きに順調に増加し、チャンネルを下方に横断しない=正常
✓ 3. 正しい
3
4か月7kg→9か月9kg→12か月9.5kgと増加後、12〜18か月は9.5→9.6kgでほぼ平坦化。基準線〈-1.05D→-2.05D〉を下方に横切っており体重増加不良(成長障害・栄養/内分泌/慢性疾患等)を疑う=異常
✗ 4. 誤り
4
下位バンド追従(-2SD付近):出生時約2kgと小さいが4か月5.5kg→12か月7.7kg→18か月8.7kgと-2.05Dのチャンネルに沿って平行に着実増加。小柄だが基準線を横切らず追従=正常変異
ポイント
  • 発育評価は一時点でなく成長曲線の経時的な傾きで判断する
  • SD線・パーセンタイル線を横切って下方に逸脱するのは体重増加不良で異常を疑う
  • 背景に栄養障害・器質的疾患・虐待などがないか評価する
比較表
身体発育曲線の評価ポイント
所見解釈
曲線に沿って増加正常な発育
下方へ線を横切って逸脱体重増加不良・成長障害を疑う(異常)
±2SDの範囲内で推移おおむね正常範囲
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