
この図の解説
この図は皮膚を立体的に切り出し、感覚受容器がどの層にあるかを示している。まず左の層区分に注目したい。表皮には自由神経終末とメルケル細胞、真皮にはマイスネル小体・ルフィニ小体・毛包受容器、そして最も深いパチニ小体は真皮下層から皮下組織にかけて分布する。浅い層ほど点在する終末、深い層ほど大型の層状小体になる位置関係が読み取れる。下の表は受容器を神経線維の種類と順応の速さで整理したものである。触圧覚を担うAβ線維群のうち、ルフィニ小体とメルケル小体は順応が遅く圧刺激が続いてもインパルスを出し続ける強度検出器、マイスネル小体と毛包受容器は順応が速い速度検出器、パチニ小体は最も速く振動に応じる加速度検出器となる。一方、表皮の自由神経終末はAδ線維・C線維につながり、痛覚と温度覚を担う侵害受容器としてはたらく。
学習の要点
- 皮膚の感覚受容器は「分布する層」と「順応の速さ」で整理でき、自由神経終末とメルケル細胞が表皮、小体類は真皮から皮下組織に位置する。
- 覚え方のコツ: 浅い層は点状の終末、深い層は大型の玉状小体。順応の速さはパチニ>マイスネル・毛包>メルケル・ルフィニの順で、深い受容器ほど速い。
- 関連知識: 自由神経終末は痛覚と温度覚を担い、細いAδ線維や無髄のC線維につながる。触覚・圧覚の小体類は太いAβ線維がつなぐ。
- よくある間違い: 「自由神経終末=触覚」は誤り。自由神経終末が感受するのは痛みと温度覚で、触覚・圧覚は小体類の担当。
- 臨床応用: 触診や指圧で感じる圧・振動はマイスネル小体やパチニ小体が受容する。長時間の圧迫による褥瘡では、圧を受け続ける真皮・皮下組織の血流障害が問題となる。
比較表
確認問題(その場で確認・記録には残りません)
順応が最も速く、振動刺激に反応する加速度検出器としてはたらく感覚受容器は( )である。
答えを見る
答え: パチニ小体
※ 確認問題はその場の理解確認用で、復習スケジュール(FSRS)には記録されません。