学習トップ理由で解く 解剖学第10章 ▸ M. 下肢の筋 / Q0988

理由で解く 解剖学

Q0988 運動器系

出典:あマ指 第8回(2000) 問題21
問題
腓骨頭に停止する筋はどれか。
選択肢
1 薄筋
2 縫工筋
3 半腱様筋
4 大腿二頭筋
解答
正解4(大腿二頭筋)
解説
✗ 1. 誤り
薄筋
薄筋は恥骨下枝から起こり、脛骨粗面の内側(鵞足)に停止する。内転筋群で唯一下腿まで及ぶ2関節筋だが、腓骨頭には停止しない。
✗ 2. 誤り
縫工筋
縫工筋は上前腸骨棘から起こり、脛骨粗面の内側(鵞足)に停止する。腓骨ではなく脛骨の内側に付着する。
✗ 3. 誤り
半腱様筋
半腱様筋はハムストリングスに属するが、停止は鵞足(脛骨粗面内側)。半膜様筋は脛骨内側顆後部、半腱様筋は鵞足で、いずれも脛骨側に停止する。
✓ 4. 正しい
大腿二頭筋
大腿二頭筋はハムストリングス唯一の「外側」の筋で、長頭は坐骨結節、短頭は大腿骨粗線外側唇から起こり、両頭が合して腓骨頭に停止する。膝関節を屈曲・外旋し、長頭は股関節伸展にも関与する。長頭は坐骨神経の脛骨神経部、短頭は総腓骨神経部に支配され、同一筋内で神経支配が異なる特殊な構造を持つ。鵞足(縫工・薄・半腱様)と半膜様筋(脛骨内側顆後部)はいずれも内側停止で、大腿二頭筋だけが外側の腓骨頭に停止することから「ハムは内側3筋=脛骨/外側1筋(二頭筋)=腓骨」と覚える。腓骨頭付近は総腓骨神経の走行部位でもあり、外側からの圧迫で腓骨神経麻痺を起こしやすい。
ポイント
  • 腓骨頭停止筋はハムストリングスの大腿二頭筋のみ。他のハムストリングスは脛骨側に停止する。
  • 覚え方のコツ: 「ハム外側1筋=大腿二頭筋→腓骨頭」「ハム内側2筋+鵞足2筋=脛骨」と内外で分ける。
  • 関連知識: 腓骨頭は総腓骨神経の走行部位(腓骨頭後方を回る)。同部圧迫で下垂足・鶏歩を呈す腓骨神経麻痺を起こす。
  • よくある間違い: 半腱様筋を腓骨頭停止と混同(実際は鵞足=脛骨粗面内側)/薄筋を腓骨停止と誤認(実際は脛骨)。
  • 臨床応用: 腓骨頭部には長腓骨筋起始も存在。大腿二頭筋腱炎では膝外側痛を起こし、同部の針刺し・ギプスで総腓骨神経麻痺を合併しうる。
比較表
ハムストリングス 停止 神経支配
大腿二頭筋 長頭 腓骨頭 坐骨神経(脛骨神経部)
大腿二頭筋 短頭 腓骨頭 坐骨神経(総腓骨神経部)
半腱様筋 脛骨粗面内側(鵞足) 坐骨神経(脛骨神経部)
半膜様筋 脛骨内側顆後部 坐骨神経(脛骨神経部)
解説画像
あマ指 第8回(2000) 問題21|腓骨頭に停止する筋はどれか。 解説図
あマ指 第8回(2000) 問題21|腓骨頭に停止する筋はどれか。
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