学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ I. 脳神経 / Q0574

理由で解く 解剖学

Q0574 神経系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題34
問題
副交感神経線維を含む脳神経はどれか。
選択肢
1 視神経
2 動眼神経
3 滑車神経
4 外転神経
解答
正解2(動眼神経)
解説
✗ 1. 誤り
視神経
視神経(II)は網膜からの視覚情報を脳へ伝える純感覚性神経で、運動線維も副交感線維も含まない。対光反射の求心路としては機能するが、遠心路(瞳孔括約筋への指令)は動眼神経の副交感線維が担う。
✓ 2. 正しい
動眼神経
動眼神経(III)は運動線維(上直筋・下直筋・内側直筋・下斜筋・上眼瞼挙筋を支配)に加え、副交感線維を含む混合神経である。副交感線維は中脳のEdinger-Westphal核(動眼神経副核)に始まり、動眼神経に伴って上眼窩裂から眼窩に入り、毛様体神経節でニューロンを交代する。節後線維は短毛様体神経として眼球に入り、瞳孔括約筋(縮瞳)と毛様体筋(水晶体の厚みを増やして近見焦点調節)を支配する。副交感線維を含む脳神経はIII動眼・VII顔面・IX舌咽・X迷走の4つで、その頭文字をとり「3・7・9・10」と番号で覚える。動眼神経はこのうち唯一「眼球」を担当し、瞳孔と焦点調節を副交感性に制御する点が臨床的に重要である。
✗ 3. 誤り
滑車神経
滑車神経(IV)は上斜筋のみを支配する純運動性神経で、副交感線維は含まない。脳幹背側から出る唯一の脳神経であり、最も細いことも特徴である。
✗ 4. 誤り
外転神経
外転神経(VI)は外側直筋のみを支配する純運動性神経で、副交感線維は含まない。眼球運動を担う3脳神経(III・IV・VI)のうち副交感線維を持つのは動眼神経(III)のみである。
ポイント
  • 副交感線維を含む脳神経はIII動眼・VII顔面・IX舌咽・X迷走の4つ。動眼神経の副交感は瞳孔括約筋と毛様体筋を支配し縮瞳・焦点調節を行う。
  • 覚え方のコツ: 「3・7・9・10は副交感」と奇数番号+10で覚える。動眼=眼内(瞳孔・焦点)/顔面=顔面腺/舌咽=耳下腺/迷走=胸腹部と「上から下」へ担当領域が広がる。
  • 関連知識: 動眼神経の副交感線維はEdinger-Westphal核→動眼神経→毛様体神経節(節前節後交代)→短毛様体神経→瞳孔括約筋・毛様体筋と走行する。
  • よくある間違い: 動眼神経を純運動性と誤認しやすい。眼球運動筋の支配が大部分だが、副交感線維の存在により「混合神経」に分類されるのが正確。
  • 臨床応用: 動眼神経麻痺では副交感線維が障害されて散瞳・対光反射消失を来す。脳ヘルニア(鉤ヘルニア)の早期所見として同側散瞳が重要なサインとなる。
比較表
脳神経 副交感神経核 経由する神経節 支配する標的
III 動眼神経 動眼神経副核(EW核) 毛様体神経節 瞳孔括約筋・毛様体筋
VII 顔面神経 上唾液核・涙液核 翼口蓋神経節・顎下神経節 涙腺・顎下腺・舌下腺・鼻腺
IX 舌咽神経 下唾液核 耳神経節 耳下腺
X 迷走神経 迷走神経背側核など 標的臓器壁内神経節 胸腹部内臓(骨盤領域除く)
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題34|副交感神経線維を含む脳神経はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題34|副交感神経線維を含む脳神経はどれか。
この問題の解説の修正を依頼する

解説に誤り・改善点があればお知らせください。件名と本文は自動入力済みです(編集できます)。お名前・メールアドレスは任意です。送信内容は玄康株式会社(黒澤一弘)に届きます。

この問題をアプリで理由で解く 解剖学
App Store入手