学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0526

理由で解く 解剖学

Q0526 神経系

出典:あマ指 第17回(2009) 問題32
問題
大脳基底核に含まれないのはどれか。
選択肢
1 黒 質
2 淡蒼球
3 被 殻
4 尾状核
解答
正解1(黒 質)
解説
✓ 1. 誤り
黒 質
黒質は中脳の被蓋と大脳脚の間にある灰白質で、メラニン色素を含むため黒く見えることからこの名がある。ドーパミン作動性ニューロンが豊富で、線条体(尾状核・被殻)と機能的ループを形成し運動制御に寄与するが、解剖学的には「大脳」ではなく「中脳」にあるため、狭義の大脳基底核には含まれない。機能的には基底核ループの主要構成要素として扱われることもあるが、伝統的な解剖学分類では別扱いで、本問では大脳基底核(レンズ核・尾状核・前障・扁桃体)に含まれない。
✗ 2.
淡蒼球
✗ 正しい。 淡蒼球はレンズ核の内側部分で、被殻とともにレンズ核を構成する大脳基底核の構成要素である。視床下核と連絡し、線条体からの抑制性入力を受けて運動出力を調整する。
✗ 3.
被 殻
✗ 正しい。 被殻はレンズ核の外側部分で、尾状核とともに線条体を形成する大脳基底核の構成要素。大脳皮質からの入力(皮質線条体路)を広く受け、基底核入力部として働く。
✗ 4.
尾状核
✗ 正しい。 尾状核は視床を取り囲んで前・上・後方へ伸びる細長い灰白質で、大脳基底核の代表的構成要素。被殻と合わせて線条体と呼ばれ、大脳皮質からの入力を受ける基底核入力部として機能する。
ポイント
  • 解剖学上の大脳基底核=尾状核・レンズ核(被殻+淡蒼球)・前障・扁桃体。黒質・視床下核は「中脳・間脳」にあり、機能的ループには入るが狭義では含まない。
  • 覚え方のコツ: 大脳基底核は「尾・被・淡・前・扁」(尾状核・被殻・淡蒼球・前障・扁桃体)と5つで暗記。黒質は「中脳の色モノ」と位置で区別。
  • 関連知識: 線条体=尾状核+被殻(基底核入力部)、淡蒼球・黒質網様部=基底核出力部。黒質緻密部はドーパミンを線条体に供給する。
  • よくある間違い: 「黒質=大脳基底核」と機能的つながりだけで判断するミスが最多。解剖学的には黒質は中脳で分類上は別、と区別する。視床下核も同様(間脳)。
  • 臨床応用: パーキンソン病は中脳黒質緻密部のドーパミン神経細胞脱落による線条体ドーパミン低下で発症。振戦・固縮・無動・姿勢反射障害が4徴候。ハンチントン病は尾状核萎縮で舞踏運動が出現する。
比較表
構造 所属 主な役割
尾状核 大脳基底核(線条体) 皮質からの入力を受ける
被殻 大脳基底核(レンズ核外側/線条体) 皮質からの運動系入力
淡蒼球 大脳基底核(レンズ核内側) 基底核出力部
前障 大脳基底核 島皮質との連絡(機能不明瞭)
扁桃体 大脳基底核/辺縁系 情動
黒質 中脳(基底核には含まれない) ドーパミン供給(緻密部)/出力(網様部)
視床下核 間脳(基底核には含まれない) 基底核間接路のハブ
解説画像
あマ指 第17回(2009) 問題32|大脳基底核に含まれないのはどれか。 解説図
あマ指 第17回(2009) 問題32|大脳基底核に含まれないのはどれか。
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