学習トップ理由で解く 解剖学第8章 ▸ F. 大脳 / Q0518

理由で解く 解剖学

Q0518 神経系

出典:あマ指 第1回(1993) 問題33
問題
正しいのはどれか。
選択肢
1 大脳皮質の視覚野は頭頂葉にある。
2 視床は間脳の一部である。
3 前頭葉と側頭葉は中心溝で区切られる。
4 第4 脳室は間脳の中にある。
解答
正解2(視床は間脳の一部である。)
解説
✗ 1. 誤り
大脳皮質の視覚野は頭頂葉にある。
視覚野は頭頂葉ではなく「後頭葉」に存在する。後頭葉内側面の鳥距溝(距状溝)周囲にある有線領(ブロードマン17野)が一次視覚野で、網膜から外側膝状体を経た視覚入力を受け取る。頭頂葉の中心後回にあるのは体性感覚野である。
✓ 2. 正しい
視床は間脳の一部である。
間脳は視床・視床下部・視床上部・視床後部からなり、視床はそのうち最大の灰白質塊である。視床は嗅覚を除くほぼすべての感覚情報(体性感覚・視覚・聴覚)の中継核として働き、大脳皮質への入力を統御する。また運動・情動・覚醒にも関与し、大脳と脳幹・小脳を連絡する要所となる。側脳室の底を形成し、内包によって大脳基底核と隔てられる位置関係もあわせて押さえる。
✗ 3. 誤り
前頭葉と側頭葉は中心溝で区切られる。
中心溝は「前頭葉と頭頂葉」を区切る溝であり、前頭葉と側頭葉を隔てるのは外側溝(シルビウス溝)である。側頭葉は外側溝の下方にあり、外側溝の奥深くには島皮質が隠れている。頭頂葉と後頭葉は頭頂後頭溝で区切られる。
✗ 4. 誤り
第4 脳室は間脳の中にある。
第4脳室は橋・延髄と小脳との間に位置する三角錐状の脳室であり、間脳の中にあるのは「第3脳室」である。第3脳室は左右の視床にはさまれた正中矢状面の狭い裂隙で、上方は室間孔を介して側脳室と、下方は中脳水道を介して第4脳室と連絡する。
ポイント
  • 視床は間脳の主要構成要素で、嗅覚以外のほぼ全ての感覚入力を大脳皮質へ中継する「感覚の玄関」である。
  • 覚え方のコツ: 大脳の4葉と仕切る溝は「中心溝=前頭/頭頂」「外側溝=側頭と上」「頭頂後頭溝=頭頂/後頭」と3本セットで暗記。視覚は「後」、聴覚は「側(横)」、体性感覚は「頂(頭頂)」と位置で覚える。
  • 関連知識: 側脳室=大脳半球、第3脳室=間脳(視床間)、中脳水道=中脳、第4脳室=橋・延髄と小脳の間、という脳室と脳部位の対応表は頻出。大脳皮質は6層構造で全部新皮質の大部分を占める。
  • よくある間違い: 視覚野を頭頂葉と取り違える/中心溝を前頭葉と側頭葉の境と誤る/第4脳室を間脳内と誤解する、の3つは典型ミス。位置関係は必ず矢状断・水平断の図で確認。
  • 臨床応用: 視床出血では対側の半身の感覚障害・視床痛・共同偏視などが出現。後頭葉梗塞(後大脳動脈領域)では同名半盲、中心前回病変では対側片麻痺が起こる。
比較表
脳葉 主な機能野 境界となる溝
前頭葉 一次運動野・ブローカ野・前頭連合野 後方=中心溝、下方=外側溝
頭頂葉 一次体性感覚野・頭頂連合野 前方=中心溝、後方=頭頂後頭溝
側頭葉 一次聴覚野・ウェルニッケ野・嗅覚野 上方=外側溝
後頭葉 一次視覚野(有線領) 前方=頭頂後頭溝
味覚・内臓感覚・情動 外側溝の奥に埋没
解説画像
あマ指 第1回(1993) 問題33|正しいのはどれか。 解説図
あマ指 第1回(1993) 問題33|正しいのはどれか。
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