学習トップ理由で解く 解剖学第4章 ▸ K. 腹膜 / Q0353

理由で解く 解剖学

Q0353 消化器系

出典:あマ指 第5回(1997) 問題27
問題
腹膜後器官に属する消化管はどれか。
選択肢
1
2 十二指腸
3 空腸
4 横行結腸
解答
正解2(十二指腸)
解説
✗ 1. 誤り
胃は腹腔内臓器で、前面・後面ともに腹膜に覆われ、大彎から大網、小彎から小網が伸びて周囲臓器と連絡する。腹膜後器官ではなく可動性に富む腹腔内臓器であり、噴門・幽門の両端で食道・十二指腸に固定される。
✓ 2. 正しい
十二指腸
十二指腸は胃の幽門に続く長さ約25cmのC字形の消化管で、膵頭を取り囲みながら後腹壁に癒着する。上部の始まりは腹膜内だが、下行部・水平部・上行部の大部分は後腹壁に固定された典型的な腹膜後器官(第二次腹膜後器官)で、腸間膜を持たない。この固定により大十二指腸乳頭の位置が安定し、総胆管・主膵管の開口が恒常的に機能する。胎生期には腸間膜を持つが、発生過程で後腹壁と癒着して腹膜後臓器化した経緯がある。
✗ 3. 誤り
空腸
空腸は回腸とともに長い腸間膜を持つ腹腔内臓器で、第2腰椎左側から始まる腸間膜根から扇状に広がる腸間膜によって後腹壁から吊り下げられる。可動性に富み、腹膜後器官には該当しない。
✗ 4. 誤り
横行結腸
横行結腸は横行結腸間膜を持ち腹腔内を横走する可動性の高い腹腔内臓器である。一方、上行結腸・下行結腸は後腹壁に癒着する腹膜後器官である点と区別して覚える必要がある。
ポイント
  • 十二指腸は後腹壁に固定された腹膜後器官(第二次腹膜後器官)で、腸間膜を持たない。
  • 覚え方のコツ: 「後腹壁に固定=腸間膜なし=腹膜後」の3点セットで記憶する。
  • 関連知識: 腹膜後器官には腎臓・副腎・膵臓・十二指腸(大部分)・上行結腸・下行結腸・大動脈・下大静脈が含まれる。
  • よくある間違い: 横行結腸や空腸を「後腹壁にある」と誤認して腹膜後器官と答える/胃を腹膜後と勘違いする。
  • 臨床応用: 十二指腸潰瘍の後壁穿孔は腹膜後に直接漏出するため腹膜刺激症状が乏しく、膵炎・右腎膿瘍として発見されることがある。
比較表
分類
腹膜内臓器 胃、空腸、回腸、横行結腸、S状結腸、肝臓、脾臓
腹膜後器官(後腹壁に固定) 十二指腸(大部分)、膵臓、上行結腸、下行結腸、腎臓、副腎
腹膜外臓器(骨盤部) 直腸下部、膀胱、前立腺
解説画像
あマ指 第5回(1997) 問題27|腹膜後器官に属する消化管はどれか。 解説図
あマ指 第5回(1997) 問題27|腹膜後器官に属する消化管はどれか。
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