学習トップ / 教科書ドリル 生理学 / 第3章 ▸ A. 呼吸器 / Q03A009
教科書ドリル 生理学
気管や気管支の粘膜に分布し、異物を粘液で絡め取って咽頭側へ送り出す上皮、および粘液を分泌する単細胞腺の名称をそれぞれ答えよ。
気管・気管支の内面を覆うのは**多列線毛上皮**(疑似重層上皮)であり、すべての細胞が基底膜に接するが核の位置が異なるため一見多層に見える。表面の線毛が粘液を口側へ送り出す。粘液を分泌するのは上皮内に散在する**杯細胞**(ゴブレット細胞)で、これは典型的な**単細胞腺**(単細胞性外分泌腺)である。線毛運動と粘液で行う気道の自浄機構を**粘液線毛クリアランス**と呼ぶ。痰を伴う咳=湿性咳、伴わない咳=乾性咳。慢性気管支炎・喫煙では杯細胞増殖→粘液過剰分泌→慢性湿性咳の機序。
【上皮組織の形態による分類(国試頻出)】
| 種類 | 主な部位 | 特徴・利点 |
|:---|:---|:---|
| 単層扁平上皮 | 血管内皮・肺胞・胸膜・腹膜・漿膜性心膜 | 薄いので物質交換に向く |
| 単層立方上皮 | 甲状腺濾胞上皮・尿細管の一部・上衣細胞(脳室) | サイコロ型 |
| 単層円柱上皮 | 胃・小腸・大腸・卵管(単層円柱線毛上皮)・子宮 | 吸収と分泌を行う場所に向く |
| 重層扁平上皮 | 皮膚・口腔〜食道・肛門・膣など | 摩擦など機械的刺激に強い |
| 多列上皮(多列線毛上皮) | 鼻腔〜気管・気管支(気道) | 線毛と粘液で塵や異物を絡めとる |
| 移行上皮 | 腎杯・腎盂・尿管・膀胱(尿路) | 伸び縮みすることができる |
形態別の特徴・利点(物質交換↔機械的保護↔吸収分泌↔伸縮対応)から「なぜこの上皮なのか」を理屈付けて覚えると国試で迷わない。

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